2019年の田んぼ

2019年の田んぼ (少々遅くなりましたが)
 
 
2019年は、田んぼづくり9年目になります。
 
いろんな意味で曲がり角かもしれません。
 
 
今年は上の段の田んぼ、荒れ田1、荒れ田3 3枚を使用します。
 
下の段の田んぼが水漏れするので去年と同じく大豆を育てます。

時間がたてば水漏れが治まる可能性があります。

しかし今後も畑として使用する可能性が高いです。

この田んぼは以前から水の減り方が多く、上の田んぼから水を供給すると、

上の田んぼの水が冷えて生育に悪影響が出るためです。
 
 
無農薬は継続です。
 
生産性を高めるために肥料の使用は研究します。
 
落ち葉や木材チップなどをできるだけたくさん投入していますが、

田植え前の田んぼに牡蠣殻堆肥や牛糞なども投入します。
 
冬季湛水の予定でしたが、田んぼの準備が遅くなったため、年が明けてから水を入れました。
 
 
このところ雑草の被害が大きかったので、対策として米糠を使っています。
 
2月に、米糠をたくさん散布したところ、土の表面に厚くトロトロ層が形成され、

荒れ田3では多年草;スズメノテッポウ以外はほとんど雑草が生えていません。
 
上の段の田んぼではアカウキクサが水面一面に生えていて状況がよくわかりませんが、トロトロ層ができているようです。
 
浮草が太陽光を遮り、コナギが発芽したら米糠のトロトロ層で枯れさせる、

という作戦がうまくいくとよいですが。
 
 
 
不耕起の田んぼに苗を植えます。
 
苗代は荒れ田3で育てています。
 
苗作りには牛糞堆肥と牡蠣殻石灰を施肥しました。
 
 
今まで田んぼを広くすることで増収を試みてきましたが、
 
草取りなど、後の管理ができなくなり、結果的に減収になったことを反省し、

今年は休ませる場所を増やします。
 
荒れ田1と荒れ田3は、日当たりが良い場所だけを使い、荒れ田2は使いません。
 
荒れ田2は水をためて、貯水池として使います。
 
 
田植え機を使って田植えします。
 
不耕起の田んぼなのでうまく植わらない場所もあるので、後で確認し、手で植えなおします。
 
米糠をまいた関係で土の表面に厚くトロトロ層ができているので、

土に植えれるように深植えにします。
 
土の中にきちんと入っていないと、稲が後で倒れます。
 
今年は水を落として何日か置いた後で田植えしたところ、このトロトロ層が固くなり、

結果的にこのトロトロ層に植え付けてしまい、

水を入れたら苗の根が土に届いていないことが発生しました。
 
来年は注意する必要があります。
 

 
2019年の計画>
 
・ミルキークイーンを育てる。
 
33031日に播種しました。
 
・種もみは購入した種を比重選別し、2週間強冷水に浸漬しました。

最初の3日間の後、エコホープで種子消毒を行いました。
 
・播種の2日前の夜から24時間、25℃で催芽処理を行い、

  その後は冷やして浸水させたところ、ちょうどよい感じに芽が出ました。
 
・田植えは田植え機を使い、31.5cmと38.5cm交互の幅、23cm間隔で植えます。
 
  耕耘していないのに、土が柔らかすぎる場所があり、

  田植え機で植えた直後に、田植え機がかき分けた土で苗を埋没させてしまう

  事態が起きました。
 
  田植え機の設定を、「やわらかい田んぼ」、「浅植え」の設定が必要だと

  わかりました。
 
  
不耕起
 
・田んぼは、地球の環境破壊に大きく影響しているといわれています。
 
・田んぼを耕耘すると稲わらなどの有機物が土の下に埋もれてしまい、

  そこに水を張ると土の中は酸欠状態になります。
 
・その状態で微生物が有機物を分解すると、メタンガスなどの有害ガスが大量に発生します。
 
  このガスが地球環境を悪化させています。
  
・耕耘していない田んぼを歩くと、泡の量はかなり少なくなります。
 
・不耕起の田んぼに水を張っておくと、稲わらなどの有機物は土の中ではなく水の中にあります。
 
  これらはやがて水中の小さな生き物のえさになり、
 
 食物連鎖が始まって、田んぼの中は生き物だらけになります。
 
・田んぼはかえるの大合唱、おたまじゃくしだらけになりました。
 
 「どぶしじみ」という小さな2枚貝や小さな巻貝もたくさんいます。
 
・放流したどじょうもたくさんいます。たにしはあまり増えていないかもしれません。
 
 山の荒れ田には最初からタニシがいます。
 
・稲刈りのとき、地面にはクモがうじゃうじゃと歩き回っていました。
 
・赤とんぼが増えたように感じますが、蛍はほとんど変わりません。
 
 
 
施肥
 
今まで無施肥にこだわってきましたが、毎年減産が続きました。
 
今年は農薬を使わなくてもよい範囲で有機肥料を使います。
 
米糠や籾殻、わら、山の木の葉、木材チップなどは、
 
今まで通りできるだけたくさん投入します。
 
 
無農薬
 
除草剤も含め、健康に良くない可能性があるものは一切投入しません。
 
唐辛子、食酢など、人が食料にしているような素材については、使用する可能性はあります。
 
 
 
 <川口由一さん方式の作り方との関係について>
 
・「雑草と仲良く育てる」という考え方は共鳴できますが、一生懸命に除草しても雑草は十分に残りすぎるので、実際には完全除草を目標として作業します。
 
・川口さんは稲刈りの後、冬の間田んぼを乾燥した状態に保ち、

  畑の雑草をたくさん生えさせることができますが、

  私は田植え機を使うためには土を柔らかくしておく必要があり、冬季湛水とします。
 
・冬季湛水すると水の中でたくさんの生き物が繁殖し、養分ができます。

  田んぼを乾燥させるとこの効果が期待できません。
 
・川口さんは水はけをよくするために、田んぼの中にたくさん溝を掘ります。
 
  最近は稲刈りの時期に雨が多く、田んぼが固まらないので、この溝は重宝します。
 
  但し溝の中や周辺に雑草が繁茂しやすいので、ここが課題です。
 
以上