2015年の田んぼ

2011年から田んぼを始め、今年で5年目になりました。
 
基本は不耕起栽培ですが、今年は冬季湛水をしていないので、田植えが手植えになります。
 
全部を手植えすると時間がかかりすぎるので、一部は表面を軽く耕耘して半不耕起栽培にします。
 
 
去年は土を乾燥して固める作業が不十分だったため、たくさんの稲が倒れ、結果として減収になりました。
 
一方で、新しい方法で始めた新しい田んぼではほとんど稲が倒れることはありませんでした。
 
今年はこのやり方を他の田んぼでもやってみます。
 
これは、川口由一さん方式:雑草と一緒に育てる、やり方です。 
 
  
<2015年の方針>
 
・ミルキークイーンを育てる。
 
・ポット苗とは別に、川口さん方式の苗代も作ります。
 
・4月上旬に播種します。
 
・発芽させるときは藁を厚くかけて保温し、発熱もさせます。
  
・機械植えのの田んぼは間隔を狭くし、30×18cm、手植えの田んぼ、40×20cmとする。
 
・田んぼには去年の秋にレンゲをまいており、これが肥料になります。
 
 田植えの1週間ぐらい前に刈り取るのか、生えた場所にそのまま田植えするかは、
 
 レンゲの状態を見て判断します。
 
・田植え後の水の量は田んぼの面ギリギリぐらいとし、雑草の様子を見て調整する。
 
 田んぼの周囲の深い溝の中には、(収穫前後を除き)常時水があります。
 
・田んぼの中の雑草は、「草取り」ではなく、「草刈り」で対応する。
 
 
以下は例年通りです。  
 
①不耕起(冬期湛水) ②無施肥 ③無農薬ではで
  
山の木や動植物は、
 
人が何も手伝わなくても、自分たちで良い土を作り、お互いに協力し合って、健康に生活しています。
 
その状態を田んぼで実現したいと考えています。
 
 
①不耕起
 
・田んぼは、地球の環境破壊に大きく影響しているといわれています。
 
・田んぼを耕耘すると稲わらなどの有機物が土の下に埋もれてしまい、そこに水を張ると土の中は酸欠状態になります。
 
・その状態で微生物が有機物を分解すると、メタンガスなどの有害ガスが大量に発生します。
 
  このガスが地球環境を悪化させています。
 
 
・耕耘していない田んぼを歩くと、泡の量はかなり少なくなります。
 
・不耕起の田んぼに水を張っておくと、稲わらなどの有機物は水の中にあります。
 
  これらはやがて水中の小さな生き物のえさになり、
 
 食物連鎖が始まって、田んぼの中は生き物だらけになります。
 
・田んぼはかえるの大合唱、おたまじゃくしだらけになりました。
 
・ 「どぶしじみ」という小さな2枚貝もたくさんいます。
 
・放流したどじょうはたくさんいるようですが、たにしはどうなったでしょう?
 
 山の荒れ田にはタニシもいます。
 
・稲刈りの後、地面にはクモがうじゃうじゃと歩き回っていました。
 
・赤とんぼや蛍がたくさん発生する田んぼにしたいと考えています。
 
 
 
②無施肥
 
 言うまでも無いことですが、肥料分がなければ植物は育ちません。
 
 「無施肥」とは、直接人が肥料をやらないという意味です。
 
 化学肥料も有機肥料も、一切施肥しません。
 
 肥料分は自分たちで調達してもらいます。
 
 自然が自分自身でよりうまく肥料分を作れるように、人間が手助けします。
 
 米糠や籾殻、わら、山の木の葉など、腐敗せず、発酵に適した資材を供給することはあります。
 
 しかし、糞尿など、腐敗性資材の投入は行いません。
 
 発酵を進ませるために、乳酸菌やEMなどの有用微生物は投入するかもしれません。
 
 
③無農薬
 
健康に良くない可能性があるものは一切投入しません。
 
 唐辛子、食酢など、人が食料にしているような素材については、使用する可能性はあります。
 
 
 
 
 <2014年から始めた 川口由一さん方式の作り方>
 
基本は今までと同じですが、「雑草と仲良く育てる」というところが、更に徹底した自然栽培です。
 
・稲刈りの後田んぼを乾燥した状態に保ち、畑の雑草をたくさん生えさせる。
 
 これによって沼の雑草は減り、稲と競合しにくくなります。
 
 田植え後に水を入れることによって、畑の雑草は弱ります。
 
・田植えするときに土が固いので、全て手植えになります。
 
・雑草は全部取るのではなく、意図的に残しておきます。それにより、害虫が稲だけを集中攻撃するのを防ぎます。
 
 水の量を調整して雑草の勢いをコントロールします。
 
・水の量を自由にコントロールするために、田んぼの周りに深いしっかりとした溝を掘ります。
 
 水の量は田んぼの面ひたひたが基本です。
 
 
今年の収量はどの程度でしょう。