良い木、悪い木、普通の木

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木を人間の視点で分類してみます。

<悪い木>
自分のことしか考えず、他の木に悪影響を及ぼす。
代表;蔓性の木

他の木にからみついて、光を求めて上っていきます。

細いのでどんどん伸びることができます。

木を葉っぱで覆って、光を独り占めします。

その上、蔓で木を締め付けます。

太い蔓に締め付けられると、大きな木でも弱って、最後には枯れてしまいます。


一番下の写真は、蔓が木に絡みついたところです。

写真をとった後、蔓を切りました。


一番上の写真は、蔓を取り去った後の後遺症です。

締め付ける力の強さが想像できます。


<良い木>
代表;クヌギの木

落葉広葉樹はみんな良い木です。

秋になると葉っぱを落とします。

落ちた葉っぱは地面を保護し、土砂の流失を防ぎます。

何年もたつと落葉が積み重なり、腐蝕して腐葉土ができます。

その中には水が蓄えられ、昆虫が生息し、きのこも育ちます。

豊かな土壌ができ、豊かな森、豊かな山ができます。

自然災害(大雨、干ばつ)にも強くなります。


秋から春にかけては日の光が地面まで届き、明るい森になります。

草花も生息することができ、気持ちの良い森になります。


クヌギの葉っぱは虫が大好きです。

植えた苗の葉っぱはすぐに孔だらけになります。

しかし研究によると、クヌギはその葉っぱの半分がなくなっても、まともに成長できるそうです。

つまり、もともと葉の半分を食べられることを前提に生活設計しているようです。

私が植えた苗もどんどん成長しています。

大きなどんぐりがなるのを楽しみにしています。


真ん中の写真は弱ったクヌギが倒れ、切った切り株から若い芽が出てきています。

クヌギ、楢などは、切った後勢いよく芽が出て大きくなるので、通常20年ぐらいで切って何度でも使えるようです。

大切に育てます。


<自分勝手な木>
例えば;杉

はた迷惑な木です。

1年中葉っぱがあり、手入れをしないで放置した森に入ると真っ暗で不気味な森です。

地面は土がむき出しで、草もあまり生えていません。

杉の葉や幹には虫が嫌う成分が含まれているため、ほとんど虫がつきません。

また葉っぱには他の植物の成長を阻害する成分が含まれているため、地面に他の生物が育ちにくくなります。

通常、杉の林はその成長に合わせて間伐しなければなりません。

間伐しないと、葉がぎっしりとつまり、すべての杉が光不足になります。

全部の木が同じように生長し、ひょろひょろになります。

そのうち強風で全部の木が一度に倒れてしまいます。

他者を排除して自分だけが成長しようとして、結局自分も滅びてしまいます。

人間に似ているかもしれません。



みんながもっと木や森や山に興味を持つと良いと思います。

現在世界中で人が排出する二酸化炭素の量は、地球が吸収してくれるそれの2倍だそうです。

これがトントンにならなければいつまでも二酸化炭素が増え続け、地球温暖化が進みます。

環境の悪化は徐々に起こるのではなく、ある段階で急激な悪化が起きそうな気がします。


幸い日本ではまだたくさんの森が残っています。

たくさんの人が木や森に興味を持ち、大切に活用して、自然と仲良く一緒に暮らせると良いと思います。