秋山式椎茸簡易栽培法① (原木伐り倒し~植菌)

「秋山式」椎茸栽培方法について、私が理解した内容で記載します。


仝玉收擇蠹櫃掘楚菌

木を切り倒すと、その断面からすぐに雑菌が侵入し始めます。

その影響を最小限にするため、木を伐ったらできるだけ早く玉切りし、すぐに植菌します。

<メリット>

・雑菌が侵入していない。また樹皮の下にある形成層が生きているため、当分はこの部分からの雑菌の侵入を防止でき、その間に内部で椎茸菌だけが繁殖できる。


<懸念材料>
・木がまだ生きているために、椎茸菌が繁殖できないのでは?

 → 実は、生きているのは樹皮のすぐ下の厚み数mmの「形成層」だけであり、その下の木質部は生きておらず、その中で椎茸菌が繁殖できる。

・伐り倒した直後の原木の水分量でも問題ないが、椎茸菌の繁殖にはやや水分が多すぎるため、菌の成長速度は従来法よりは遅い。

・春から夏になってもまだ木が生きていて、芽が出たりすると椎茸菌が弱らないか?

 → 4月にほだぎを一度積み直しし、夏に再度積みなおして、ほだぎの状態に合わせて乾燥を進め、木の芽が出ないように管理します。(少々面倒ですが)

<個人的見解>

 雑菌の侵入対策に関連して、

 通常は作業性が良いため菌駒を使用しますが、おが菌に比べて菌の成長が遅いようです。

 雑菌が心配な場合、雑菌より少しでも早く椎茸菌に繁殖してもらうには、おが菌、あるいは形成菌(おが菌を固めて駒状にしたもの)、を使うべきかな?とも感じました。

 * おが菌は以前一度使ったことがありますが、植菌した後でその上に封ろうを塗る必要があります。

  作業に結構時間がかかりましたが、成績(きのこの発生具合)は良かったかもしれません。

  形成菌は作業も楽そうなので、今度検討してみます。